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今年の観光客数822万人を見込む 前年比44%増、2016年と同水準に コロナ禍からの回復顕著 OCVBが見通し 


今年の観光客数822万人を見込む 前年比44%増、2016年と同水準に コロナ禍からの回復顕著 OCVBが見通し  観光客らでにぎわう那覇市の国際通り=7月24日
この記事を書いた人 Avatar photo 與那覇 智早

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は4日、2023年1~12月の入域観光客数が対前年比44・3%増の822万人になる見通しを発表した。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年比では、19・1%減となる。822万人は16年の861万人と同等の水準で、コロナ禍からの回復が顕著になっている。

 一方、到着した航空機の誘導や貨物コンテナの搭降載などの地上ハンドリング業務や保安業務の人手不足で受け入れ体制が整っておらず、海外客は回復途上にある。

 国内客は19年比0・3%減の721万人を見込む。コロナ下の行動制限がなくなり、集客力の高いイベントが通常開催されていることや、県内離島の人気も高いことから、旅行需要は引き続き好調に推移するとした。

 ホテル宿泊単価は、特に本島・離島のホテルで19年を20~50%程度上回る水準で推移している。

 海外客は19年比65・5%減の101万人を見込む。空路は台北(台湾)、仁川(韓国)、香港路線が堅調に推移しており、11月下旬にはシンガポール路線も運航が再開することなどから、空路入域客に関しては19年の5割程度の水準まで回復する見込みだ。

 海外の航空各社は需要増に対応するため増便を検討しているが、那覇空港側で地上ハンドリングなどの人員不足から、航空各社の増便要請に応えられない状況が続いている。

 海路は、10月以降も台湾や中国からのクルーズ船の入港が予定されているが、入港回数は19年比の4割弱で、入域客数は同約2割弱の水準となる見通し。

 (與那覇智早)