米軍無人機の嘉手納配備「断じて容認できない」 町議会が抗議決議を賛成多数で可決 地元議会で初の決議


米軍無人機の嘉手納配備「断じて容認できない」 町議会が抗議決議を賛成多数で可決 地元議会で初の決議 米軍の無人偵察機配備計画を巡って、計画に抗議する決議・意見書を賛成多数で可決した嘉手納町議会=30日、嘉手納町議会
この記事を書いた人 琉球新報社

 【嘉手納】米軍が嘉手納基地に無人偵察機MQ9を配備する計画を巡って、嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は30日の臨時会で、配備計画に抗議し、計画見直しを求める決議・意見書を賛成多数(賛成11、反対3、欠席1)で可決した。海上自衛隊鹿屋航空基地への配備と異なり無期限配備であることや、8機の配備に代わる負担軽減策がないことを理由に挙げた。基地周辺地元議会で計画について決議するのは初。

 決議・意見書では、鹿屋航空基地で無人偵察機が滑走路を逸脱した事故に触れ、「事故原因が公表されていない中での嘉手納基地への配備には強い憤りを禁じ得ない」とした。その上で町議会基地対策特別委員会の當山均委員長は「具体的な負担軽減策が示されない中での無人偵察機の無期限配備は、基地の機能強化、負担増に他ならず、断じて容認できない」と強調した。

 町議会は、①鹿屋航空基地で発生した滑走路逸脱事故の事故原因を速やかに公表すること②無人偵察機の嘉手納基地配備計画について見直しを含め検討すること③嘉手納基地の負担軽減に基づいて町民が実感できる有効な対策を早急に講じること-の3点を求めた。

 11月2日に沖縄防衛局を訪れ、意見書を手渡す。(石井恵理菜)