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辺野古代執行訴訟・知事の陳述(3)対話応じない国の姿勢「一方的」 41回の行政指導にも「不誠実な対応」


辺野古代執行訴訟・知事の陳述(3)対話応じない国の姿勢「一方的」 41回の行政指導にも「不誠実な対応」 代執行訴訟の第1回口頭弁論を終えて報道陣の取材に応じ、県庁を後にする玉城デニー知事=30日午後4時24分、県庁(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 意見陳述の冒頭で玉城知事は代執行に至る前に国と県が対話を尽くすことは「至極当然だ」と指摘。問題解決に向けた対話の重要性を訴えた。

 県は、沖縄防衛局が軟弱地盤の改良に伴う設計変更承認申請を県に提出する前から「再三にわたり」歴代首相や関係閣僚に対して、対話による辺野古新基地建設問題の解決を求めてきた。にもかかわらず、沖縄政策協議会といった既存の会議体も開くことなく裁決などを行ってきたことに「一方的、かつ法令所管大臣の権限乱用としか言いようのない強引な手法」だと厳しく批判した。

 また、埋め立て工事にあたって県が行った41回にわたる行政指導に対しても防衛局が従わなかったり、回答しなかったりといった「不誠実な対応を繰り返している」と述べ、これまでの国の姿勢を問題視した。

 「対話によって解決を図る方法をこのように放棄して、代執行に至ろうとすることは到底認められない」と強調した。 (知念征尚)