米軍が事故発生時の機器故障を特定 屋久島沖オスプレイ墜落 運用再開は「関係機関と連携」 


米軍が事故発生時の機器故障を特定 屋久島沖オスプレイ墜落 運用再開は「関係機関と連携」  鹿児島県・屋久島の安房港に引き揚げられた米軍CV22オスプレイのものとみられる残骸
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 米空軍は20日、昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で発生した垂直離着陸輸送機CV22の墜落事故について、事故の際に発生した機器の故障を特定したと発表した。詳細は明らかにしていない。一方、故障の原因は確定しておらず引き続き調査を続けると説明している。運用再開について「状況をいつ変えるかについては関係機関と緊密に連携する」と言及した。

 沖縄県内には米軍普天間飛行場に海兵隊のMV22、嘉手納基地に海軍のCMV22がとどまっている。

 米NBCニュースは20日までに、米軍がギアボックスの不具合の可能性を検証していると報じた。オスプレイは左右両側にエンジンとプロペラがあり、ギアボックスが付いている。NBCによる過去の事案の検証で、ギアボックス内から金属片が見つかったケースが2022年7月以降で少なくとも7件あった。

 NBCは複数の米軍高官の話として、数週間以内に飛行を再開する可能性があるとも伝えた。

 米空軍は最終的な調査結果が出れば乗員や整備士が事故防止に必要な情報を得られるようにするとした。

 事故は昨年11月29日に発生。横田基地(東京都)配備のCV22が、岩国基地(山口県)から嘉手納基地(沖縄県)に向かう途中で墜落した。米軍は搭乗者8人全員が死亡したと認定。12月6日に全てのオスプレイの飛行一時停止を発表した。陸上自衛隊も飛行を見合わせている。