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南城市で「自動運転バス」実験始まる 斎場御嶽→知念岬の800メートルにセンサー NTT西が遠隔操作のデータ収集


南城市で「自動運転バス」実験始まる 斎場御嶽→知念岬の800メートルにセンサー NTT西が遠隔操作のデータ収集 自動運転の実証事業で南城市の公道を走行する専用のバス=23日、南城市(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 謝花 史哲

 NTT西日本沖縄支店は23日から29日までの日程で、南城市内の公道で自動運転バスの実証事業に取り組んでいる。バス本体と走行経路上にカメラやセンサーを設置し、常に交通状況を把握することで、遠隔監視者らが運転を現状に応じて切り替えるシステムの開発を目指す取り組み。

 今回は運転席には運転手が座って運行。得られる各種データの集積が主眼。自動運転の際に安全性を十分に担保する遠隔操作のための時間を確保できるかを検証する。

 実証走行は、斎場御嶽の緑の館駐車場からがんじゅう駅を経由し、知念岬公園駐車場まで片道約800メートルで実施。運転手による操作で安全性を確保した上で、システムの機能や有効性を評価する。

 2022年に南城市とICT連携協定を結んだNTT西日本は、住民の持続的な地域交通の維持と観光客の二次交通の拡充という課題解決へ、内閣府の調査事業を活用して実証実験を提案した。

自動運転バスの実証事業を開始したNTT西日本沖縄支店の古江健太郎支店長(左から4人目)と當眞隆夫副市長(同3人目)ら関係者=23日、南城市(提供)

 23日には南城市の関係者らも出席してセレモニーが開かれ、一般客が試乗した。NTT西日本沖縄支店の古江健太郎支店長は「南城市と連携し、高品質で安全性の高い自動運転サービスの実現に向けた取り組みを加速させたい」と話した。

(謝花史哲)