辺野古「継続決めていた」 岩屋防衛相、県民投票前から 首相からも「了解」


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 【東京】岩屋毅防衛相は5日の参院予算委員会で、名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う2月の県民投票の結果にかかわらず、事前に工事を続ける方針を決めていたと明らかにした。「あらかじめ事業について継続すると決めていた。安倍晋三首相への報告は逐次行い、了解をいただいていた」と説明した。首相はこれに関して「県民投票の結果について論評する立場にはない」と答弁し、今月1日の玉城デニー知事との会談で要請された、日米に県を加えた協議体の創設についても応じない考えを示した。

 県民投票の結果についてこれまで首相は「真摯(しんし)に受け止める」との考えを繰り返し表明している。5日の予算委で質問した立憲民主党の福山哲郎幹事長は、政府があらかじめ県民投票の結果を無視していたとして「真摯に受け止めると、論評する立場にないというのは真逆だ」などと追及した。これに首相は「工事を続けるかどうかは岩屋防衛相の判断だ」と述べ、判断の責任を防衛相に転嫁する場面もあった。

 県民投票の結果を防衛省が首相に報告したのはいつかを問われ、岩屋氏は「防衛省が報告する事柄ではない」と述べた。首相はこれに関し「普天間基地の全面返還を一日も早く実現することが安倍政権の基本方針だ。そのためには辺野古の基地が建設されなければならない」と強調し、その上で「県民投票の結果について論評する立場にはない」と答えた。

 玉城知事は、今月1日の首相との会談で、県民投票で辺野古埋め立てに「反対」の民意が示されたことを通知し、SACO(日米特別行動委員会)に県を加えた3者協議の場を創設するよう要請した。

 首相はこれについて5日の予算委で「外交交渉なので政府が責任を持ち交渉を続ける」と述べ、拒否する考えを示した。