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<アジア・海外通信員>米国サクラメント県人会、高齢化などで3月に幕 沖縄との懸け橋に1979年から活動 アメリカ


<アジア・海外通信員>米国サクラメント県人会、高齢化などで3月に幕 沖縄との懸け橋に1979年から活動 アメリカ 現会長のはるみ・ドゥシャームさん(那覇出身)
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 サクラメントはサンフランシスコから車で2時間の場所に位置し、カリフォルニア州の州都として160年の歴史がある。文化遺産が多く「文化の都」とも呼ばれている。かつては二つの空軍基地が存在し、国際結婚した沖縄の女性も多く住む。1979年、富士子・ダンドイさん(旧玉城村出身)が代表になり16人でサクラメント沖縄県人会が発足した。現在95歳の富士子さんは、会長を18年、副会長を4年務め、会のために尽力してきた功労者である。

 現会長のはるみ・ドゥシャームさん(那覇出身)は「ピーク時には80人を超え、会員同士の親睦を図り、琉球芸能や文化の習得と伝承を通して地域社会で沖縄のアピールに貢献してきた。サクラメント県人会が米国と沖縄県を結ぶ懸け橋になるよう努め、沖縄県議会訪問団一行との会食など沖縄県とのパイプ役を果たしてきた」と語る。

 だが、会員の高齢化と新規会員の定着がままならない現実に直面し、各種イベントの開催が難しくなったという。ミーティングに参加するための移動手段も困難を来し、役員のなり手もなく後継者不足の問題も持ち上がった。県人会は2度のミーティングを開き、議論と熟考を重ねた。現会員数は43人で、出席できなかった会員には電話で意思確認をした。ドゥシャーム会長は「その結果、最後の食事会を2月25日に開催し、歴代の役員に感謝状を贈呈し、残務整理をして3月末日に正式に閉会とすることになった」と説明した。

 ドゥシャーム会長は「支援してくれた玉城デニー知事、沖縄県庁に深く感謝の意を表したい。今後は北加沖縄県人会に協力し、沖縄県をもり立てながら応援していく」と強調した。

(鈴木多美子バージニア通信員)