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謝罪の場に響く三線 県系人ら「島人ぬ宝」など演奏 ブラジル日本人移民迫害「同じこと起きぬよう」願い込め 


謝罪の場に響く三線 県系人ら「島人ぬ宝」など演奏 ブラジル日本人移民迫害「同じこと起きぬよう」願い込め  三線を演奏する(右から)吉村尊雄さん、クリスチャン・プロエンサさん(ブラジル日報提供)
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 ブラジル政府の謝罪の場では、県系ブラジル人の吉村尊雄さん(42)らが沖縄の民謡「てぃんさぐぬ花」と「島人ぬ宝」を三線で演奏し、「世界で二度と同じようなことがないよう」願った。

 吉村さんはサンパウロで生まれ育った。祖母と一緒に幼少期に沖縄の歌や踊りを楽しみ、先祖の島「沖縄」に思いを膨らませたという。第7回世界のウチナーンチュ大会では、次世代代表としてあいさつした。

 吉村さんは「島人ぬ宝を弾いたとき、たくさんの来場者が泣いた。自分も泣きたかった」と振り返った。ブラジル政府の日本人移民への迫害について、「これまで親世代はあまり話さず、自分もそんなに知らなかった」と言う。それでも「ブラジル政府が日本人に受けさせた苦しみ、これから世界ではこのようなことが繰り返されないように願いたい」と述べた。 (呉俐君)