久高前那覇市議長が収賄認める 否定から一転、4千万円の受け取りを取材に証言 「一部は私的流用」


久高前那覇市議長が収賄認める 否定から一転、4千万円の受け取りを取材に証言 「一部は私的流用」 自宅を出る那覇市議で前議長の久高友弘氏=12日、那覇市
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 那覇市有地の所有権を巡り、那覇市議会の議長室で不動産コンサルタント会社代表の男性から那覇市議で前議長の久高友弘氏(75)らに現金の授受があった件で、久高氏が12日までに琉球新報の取材に応じ、議会対策のための受領との認識を示し、収賄の事実を認めた。受け渡しのあった当日、5千万円のうち4千万円を自身が受領したという。「全部が土地の調査費として使われたわけではない。一部は私的流用した」などと証言した。疑惑発覚から約半年、当初否定していた収賄事実を認めたことで、大きな局面を迎えた。

  →久高氏の一問一答 「収賄罪ということになる」

 2021年2月、旧泊浄水場関連用地の所有権回復を求める90代義母の後見人の女性(70)と所有権回復を全権委任された久高氏、不動産コンサル代表の男性らとの間で土地売買取りまとめに関する費用などとして、議長室で現金5千万円の授受があったとされる。

 久高氏は12日までに琉球新報の取材に応じ、議長室で現金を受け取り、女性が1千万円、久高氏が4千万円を持ち帰ったと話し、これまでの証言を覆した。4千万円のうち500万円は不動産コンサルの男性と立会人の男性計2人に手数料として支払い、残る3500万円は土地の調査費以外に訴訟費用などで使用したという。

 「議長としての手腕に期待し、議会対策等の費用として供与した」との不動産コンサルの男性の主張もおおむねで認めた。久高氏は「結局、収賄罪ということになる。(使途は)忘れているものもある」などと認め、少なくとも数百万円程度は自身で使用した可能性があるとした。

 県警はこれまで久高氏の自宅や事務所を家宅捜索し、議員活動関係書類などを押収。贈収賄の疑いも視野に全容解明を急いでいる。

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