日本最西端の与那国島で12日、与那国町主催の防災訓練が実施され、陸上自衛隊が参加した。地震による津波で海に流された住民をボートで救助する手順を確認。糸数健一町長は取材に「自衛隊と合同の防災訓練に取り組むことが有事への対応力向上や、他国への抑止力につながる」と語った。
午前11時半ごろ、島の西側の砂浜で、陸自与那国駐屯地の沿岸監視隊の隊員がボートに乗り込み、海に浮かぶ住民役の隊員を救助した。応急処置後、ヘリが離着陸する広場まで搬送した。
砂浜では「戦争準備しないで」などと書かれた紙を手にした住民らの姿が見られた。同町の畜産農家小嶺博泉さん(52)は「災害救助は助かるが、有事も想定した訓練ではないかと思うと不安だ」と話した。
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陸自、与那国で救助訓練 住民「戦争準備しないで」 町長「有事への対応力向上」 沖縄
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琉球新報朝刊