大規模停電の原因は、圧力検知装置の不具合 指示値に異常で送電を緊急遮断 沖縄電力「経年による誤差」  


大規模停電の原因は、圧力検知装置の不具合 指示値に異常で送電を緊急遮断 沖縄電力「経年による誤差」   沖縄電力吉の浦発電所(資料写真)
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 12日に本島内の21市町村で最大11万8800世帯が停電した件で、沖縄電力は16日、停電の原因について、吉の浦火力発電所(中城村)2号機の発電設備にあるガスタービンの圧力を検知する「圧縮機出口圧力発信器」の指示値に誤差が生じたためだったと発表した。

ガスタービンの構造と不具合が生じた装置の部位(沖縄電力の説明資料から)

 ガスタービンは、外気を圧縮して燃料と混ぜて燃焼させた高温・高圧ガスにより発電機を回して発電させる装置。

 圧力を検知する発信器は2年に1回点検しているが、2022年1月の点検時に異常は確認されなかったという。人為的な操作によるものではなく、「経年による誤差が生じた」と説明した。再発防止のため発信器を取り換え、監視機能を強化した。

 12日の停電は、発信器の指示値に異常が出たことから、使用する電気の量と発電量のバランスが崩れ、電力システム全体を保護する系統安定化装置が自動で緊急的に送電を遮断したため、本島各地で発生した。

 (慶田城七瀬)