1855年に琉球国がフランスと交わした琉仏修好条約に関する国書(外交文書)4通と、条約の原案とみられる文書2枚が見つかり、東京都内のオークションに出品された件で、原本とみられる文書がいずれも落札されなかったことが20日、関係者への取材で分かった。関係者によると、落札希望者が提示した金額が、出品者が設定した最低落札希望額(非公表)に満たなかったという。
原本とみられる文書は19、20日に全国の古書店が参加する東京都内のオークション(東京古典会主催)に出品された。
関係者によると、落札されなかったことを受け、原本とみられる文書は今後、出品者に返還される。出品者は琉球国の外交の歴史を記す文書である点を鑑み、今後、県や県の関係機関などと交渉する意向を示しているという。
(安里洋輔)