沖縄県警交通部は24日、読谷村伊良皆の交差点で県公安委員会から承認を得ずに交通違反取り締まりを実施していたと発表した。2020年10月~23年11月6日の間、一時停止場所不停止で計269件の交通違反を摘発したという。これに伴い対象者の違反は全て取り消され、納付された反則金計約187万円は全額本人に返還される。
20年に県警の交通規制情報管理システムが更新されて以降、この交差点の承認の有無を約3年間、確認していなかったことが要因とみられる。
県警によると、承認を得ずに一時停止場所不停止の取り締まりを実施していたのは、読谷村の読谷高校正門前の県道6号と村道の丁字路。付近には中学校もあり交通量も多いことなどから、一時停止の標識を設置し規制がされた。
この交差点に関し今月6日、嘉手納署から県警に問い合わせがあった際、県公安委員会への適正な手続きがなされていない状態で取り締まりが行われていたことが発覚したという。
事案を受け県警は、違反の抹消と反則金の返還を進めるとともに、県内全域で標識の点検などを実施する。
県警の安里準交通部長は「県民の信頼を損なったことを真摯(しんし)に受け止め総合的な点検を含め、管理を徹底し再発防止に努める」とコメントした。丁字路にあった一時停止を示す「止まれ」の標識は、16日に取り外された。