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「まさか」「帰れない」…沖縄の旅行者にも影響 羽田でJAL機衝突炎上 帰省、旅行中の足に直撃(2日夜)


「まさか」「帰れない」…沖縄の旅行者にも影響 羽田でJAL機衝突炎上 帰省、旅行中の足に直撃(2日夜) 羽田空港で避難した乗客の対応に追われる職員ら=2日午後8時21分
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 【東京】年始の祝賀ムードを一変させた羽田空港での日航機と海上保安庁機の事故。滑走路が閉鎖され、事故発生後に発着予定だった全便が欠航するなど、空のダイヤは大きく乱れた。正月休みを利用し、沖縄から東京などを訪れていた旅行者は突然の事態に「まさか」と言葉を失った。

 自営業の米田義克さん(70)=南風原町=は、大みそかから埼玉県を訪れていた。10年ぶりに義理の叔父と対面を果たし、2日午後8時の便で沖縄に戻る予定だった。「空港に着いて事態を知った。まさか、こんな事故に巻き込まれるとは」と驚き、「仕事もあるし、明日までには帰らないと」と不安を口にした。

欠航を受け、帰りの航空機のチケットや宿泊先の確保を急ぐ浦添市の棚原貴枝さん=2日、羽田空港(安里洋輔撮影)

 家族4人で、正月休みを東京ディズニーランドで過ごした棚原孝章さん(45)=浦添市=と妻の貴枝さん(42)は搭乗手続き中に事故が発生した。「突然『トラブルがあった』と手続きを中断され、何が起きているのか分からなかった」と表情を曇らせた。全便欠航が決まってから宿泊先の確保を試みたものの、「予約はどこもいっぱい。もう子どもたちと空港で眠るしかないかもしれない」と話した。

 搭乗便の変更手続きのため並んでいた我那覇海周さん(22)=宜野湾市=は「仕事で帰らないといけないが、事故の方が心配だ」と不安そう。

 子どもたちに招かれ東京で年末を過ごした崎原祝子さんは「明日の便に振り替えできて一安心だが、亡くなった方もいて複雑だ。石川の地震もあり、普通でいられることの幸せを考えた」と話した。

 (安里洋輔、武井悠)