かつて撮影した日航機の炎上を目の当たりに 琉球新報記者が羽田空港の事故現場をルポ


かつて撮影した日航機の炎上を目の当たりに 琉球新報記者が羽田空港の事故現場をルポ 炎上した機体番号JA13XJの日航エアバスA350=2021年12月、羽田空港上空(武井悠撮影)
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 日航機と海保機の衝突、炎上事故が起きた羽田空港で、夜の那覇行きの便に搭乗予定だった琉球新報北部報道部の武井悠記者が、羽田で事故機の撮影や空港利用客らの取材に当たった。炎上した日航機を以前に撮影していた武井記者が現場の模様をルポする。


 年末から横浜市内の実家で過ごし、午後8時15分発の全日空機で那覇に戻るため、羽田に向かった。送迎をしてくれた友人の車に乗る際に「羽田で飛行機が燃えている」と聞かされたのが第一報だった。

 途中、搭乗機が欠航することが分かったが、取材が必要と考えてそのまま向かった。

 到着は午後6時45分ごろ。駐車場からすぐに第2ターミナル5階の展望デッキに上がった。機体はかなりの黒煙を上げて激しく燃えていた。乗客らは避難済みとの情報は得ていたが、起こっていることの大変さに体が震えた。

羽田空港C滑走路で炎上する日本航空516便=2日午後6時50分(武井悠撮影)

 日航機は左エンジンや胴体後部を除いて、原形をほとんどとどめていないように見えた。風向きによっては時折ゴムの焼けるような臭いもした。

 炎の勢いが収まった午後7時半頃にも爆発音が2回聞こえた。同じ滑走路の1キロほど離れた場所でも赤色灯を付けた車両が作業している様子が確認できた。

 航空機撮影が趣味で、帰省時に羽田で撮影することがある。2021年に事故機をたまたま撮影しており、つらい思いがより極まった。