沖縄平和市民連絡会は12日、県庁で土木建築部の砂川勇二土木整備統括監らと面談し、同会が5日に玉城デニー知事宛に提出した辺野古新基地建設の大浦湾側での工事着手に関する要請書について意見交換した。工事に関する疑義が解消されるまでは現行工事を中止させるよう求めた。
要請書は、事前協議が終了するまで大浦湾の工事に着手させないことや、海上ヤード工事などで投下する石材の洗浄方法を確認することなど4項目を求めていた。
政府は海上ヤードの設置は県との事前協議の対象外と判断し、県との事前協議を行わないまま10日に大浦湾側の埋め立て工事に着手した。現行の工事が協議対象となるかについて、砂川統括監は「(工事が)協議の対象かどうかについて確認をしており、結果を踏まえて対応する」と説明した。
同会の北上田毅氏は「設計変更申請書で大浦湾側の工事が海上ヤードから始まることは分かっていたことだ」と指摘し「(県が)検討している間に防衛局の工事は進む。取り返しのつかない事態になっていることへの危機感が全くない」と県の対応に苦言を呈した。
(與那原采恵)