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「辺野古新基地建設と構図は同じだ」 砂川事件、原告の一人が話した内容とは 東京


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「辺野古新基地建設と構図は同じだ」 砂川事件、原告の一人が話した内容とは 東京 国賠訴訟の判決後に「不当判決」と訴える原告側弁護団=15日、東京地裁前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東京】「米軍駐留は憲法違反。沖縄の基地も違憲だと私は考えている」。東京地裁で一審敗訴となった、砂川事件裁判国賠訴訟の原告の1人、土屋源太郎さん(89)が15日、判決後に語った。司法にかけた土屋さんの期待はくじかれたものの「また高裁に請求していかないといけない」と気を吐く。

 米軍旧立川基地の拡張に反対して立ち入ったとして、土屋さんらは刑事特別法違反罪に問われた。1959年3月の一審判決は、当時の伊達秋雄裁判長が駐留米軍の存在を憲法上「許すべからざるもの」と判示、無罪を言い渡した。検察側が跳躍上告して有罪が確定したものの「伊達判決」が今も土屋さんの原点だ。

 2023年3月には、辺野古新基地建設に反対する「県民大行動」にも参加した。国が史上初の代執行に及んだことに「県民の意思を一顧だにせず、立憲主義、民主主義を踏みにじる行為。米国が日本の司法に不当に介入した砂川事件と構図は同じだ」と指摘した。

(斎藤学)