受験シーズンなのに「どこで勉強したら…」沖縄県立図書館が6日から休館　なぜ今？

　那覇市泉崎の県立図書館が2月6日から29日まで、本の貸し出しなどのシステム更新に伴って臨時休館に入る。5年に一度の大がかりな更新作業で、休館中は本の貸し出しや館内での自習席の利用ができなくなる。受験シーズン真っただ中での休館に、自習席を利用していた受験生から「どこで勉強したらよいのだろう」「入試直前の休館は厳しい」と戸惑いの声が上がっている。

同館は2018年12月、同市寄宮から移転した。貸出機や検索用パソコンなどのリース契約が5年で終了するため更新が必要になった。利用が比較的少ない11月から1月の更新も検討したが、半導体不足の影響で機材の納期が遅れた。同館のシステム担当者は「受験生の皆さんには迷惑をかけることになり申し訳ない」と話している。休館期間中に蔵書点検も行う。

2月25日に国公立大の2次試験を控える浪人生の女性（19）は「小論文対策で本や資料を読むため週3日は利用する。試験直前なので戸惑っている」と顔を曇らせた。

一方、自習席に関しては、調べ学習や読書で利用する市民から「学生の利用者が多くて席が使えない」との声もある。一部の利用者で荷物を置いて席を外したり、開館と同時に走って席を確保したりし危険な場合もあるとし、システム更新後は、自習席などを事前に予約するシステムを導入する。
（高橋夏帆、嘉数陽）