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沖縄から東大へ!合格への必勝勉強法は?~沖縄初の東大野球部員、島袋祐奨さんに聞く「文武両道」のコツ


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 大学入学共通テストにつづき、各大学が個別に実施する2次試験が今週末からスタート。公立高校入試も目前に迫り、いよいよ本格的な受験シーズンを迎える。直前期の勉強や過ごし方、試験当日に気をつけたいこと、また来年受験生となる高校生に向けて部活と勉強の両立法などを沖縄初の東大野球部員で現役東大生でもある島袋祐奨さん(経済学部4年)に聞いた。(和田清首都圏通信員)

  【一問一答】試験直前の過ごし方は?沖縄初の東大野球部員、島袋祐奨さんに聞いた

  島袋さんが東大を目指すようになったのは高校2年生のころ。東大野球部の沖縄合宿時に高校で行われた合同練習で東大の選手と会話したことがきっかけだった。  「東大は雲の上の存在だと思っていましたが、選手と話してみたら普通の大学生と変わらない印象で、頑張れば僕も東大に入れるかもしれないと感じ、目指すようになりました」

文武両道を実践する高校時代の島袋祐奨さん

 もともと勉強は好きなほうで、親から勉強するように言われたことはなかったという。学習塾は小学校に入る前から中学3年生までは公文式教室、高校では生徒の多くが通っていた地元の予備校に通っていたとのこと。

 中学、高校と勉強は試験前に集中してやる程度で、部活がメインの生活だったそうだが「授業をまじめに受けていれば解けるような問題ばかりだったので、成績はよかった」と振り返る。高校3年時の平均の勉強時間は「部活中は8時から時まで3時間ほどで、部活引退後は部活時間だった2時間をまるまる勉強時間にあてた」。

 試験勉強については「友達3人と集まって朝からファストフード店や学校の自習室などに行って勉強した。勉強する習慣が身に付いたのは友達の存在も大きかったと思う」と話す。

 好きな科目は英語と数学で、苦手科目は社会。理由としては「どう勉強したらいいかよくわからなくて」と苦笑いを浮かべる。受験勉強で特に苦労したことを聞くと「現役の時は、勉強のやり方がわからなかったこと。その点、予備校では具体的な勉強方法を示してくれたので楽でした」。

東大赤門前(資料写真)

  教材について現役時代は学校の教科書をベースに過去問と「一対一対応」という参考書とチャート式などを使用。浪人時代は予備校の教材以外にチャート式なども活用していたとのこと。受験勉強に疲れた時や気分転換などはどうしていたのだろうか。

 「疲れた時や眠くなった時はさっさと寝てました。友達と公園でサッカーをしたり好きな動画をみたりして息抜きをして、無理のない生活を送るよう心掛けていました」。受験勉強は長期戦と覚悟し、気負いすぎることなく、普段はできるだけ自然体で生活するようにしていたようだ。

 「自分が果たして文武両道が実践できていたか自信はないのですが、学校では部活も勉強も全力で頑張って、しっかり食べてしっかり寝るなど日常生活をおろそかにしないことも大事なことだと思います」。部活と勉強の両立を目指し、全力投球する後輩たちに向けてエールを送った。 


【略歴】しまぶくろ・ゆうすけ 1999年11月23日、那覇市出身。安謝小、安岡中、那覇国際高。一浪後、東京大学文科二類入学。野球部に入部し、沖縄初の東大野球部員となる。2年途中からは学生スタッフとしてチームを支えた。

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