「アウトな出だし」「どんどんエスカレート」浦添市長TikTok問題 第三者委が15本を検証 沖縄


「アウトな出だし」「どんどんエスカレート」浦添市長TikTok問題 第三者委が15本を検証 沖縄
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 浦添市が動画投稿アプリTikTokに投稿し、女性蔑視に当たるなどと批判を受けた動画に関する第三者委員会「浦添市ソーシャルメディア調査委員会」が19日、同市役所で開かれた。

 4人の委員が、市が2022年10月から2023年6月末までに投稿した25本の動画のうち、15本目までを視聴し内容を検証した。委員は「ルッキズム(外見に基づく差別)」「エイジハラスメント(年齢を理由にした差別や嫌がらせ)」「裏に揶揄(やゆ)するような意図を感じる」などと厳しく指摘した。

浦添市の公式TikTok動画に関して開かれた市ソーシャルメディア調査委員会=19日、浦添市役所

 同委員会委員長には琉球大学法科大学院の矢野恵美教授(ジェンダー法)、副委員長に沖縄大学の朝崎咿(かたる)客員教授(行政法)が就任した。ほかの委員はおきなわ女性財団の玉城尚美氏と、スマートフォンアドバイザーの島袋コウ氏。

 島袋氏は、TikTokは最初の3秒で引きつけなければ、すぐに視聴者が離れる点を説明した。「市役所職員は見た目が大事」という、インパクトのある言葉から始まる3本目の動画が、批判を浴びた「市長が美女とホテルへ」と題した25本目の動画につながるとした。

 3本目の動画について朝崎氏は「『見た目』という言葉に疑問」、矢野氏は「ルッキズムだ」「人を引きつけようとし、アウトな出だしになっている」と指摘した。

 玉城氏は「市長がチンピラに絡まれた」から始まる、市の成人式を取り上げた12本目の動画については、「これでオッケーだからとどんどん(後の動画の表現が)エスカレートしていったと感じられる」などの指摘が上がった。

 朝崎氏は、市が動画作成の委託先と交わした契約書に、浦添市ソーシャルメディア活用ガイドラインに準じた内容が明記されていない点や、動画の中身を決定した際に文書の決裁がされていない点も問題視した。第2回の委員会は3月中旬の開催を予定している。
 (藤村謙吾)

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