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「次世代に基地残さない」 名護・汀間の具志堅さん 辺野古住民訴訟、家族で参加 沖縄


「次世代に基地残さない」 名護・汀間の具志堅さん 辺野古住民訴訟、家族で参加 沖縄 初めて辺野古を巡る訴訟の原告となった具志堅ヨシ子さん=22日、那覇市内
この記事を書いた人 Avatar photo 金良 孝矢

 名護市辺野古の新基地建設の設計変更申請を巡って、国の代執行承認の取り消しを求め、22日に那覇地裁で提起された周辺住民らによる訴訟には、初めて原告に加わった住民もいる。市汀間に住む主婦の具志堅ヨシ子さん(71)は、夫と娘の3人で参加。「次世代のために腰を上げないといけない」とかみしめる。

 与那国出身の具志堅さんは約40年前、結婚を機に汀間に移り住んだ。自然豊かな場所だが、毎日眺める大浦湾では日々、基地建設の工事が進み、心を痛めている。沖縄戦時、与那国で母がマラリアで死にかけた話などを聞き、戦争には反対の立場だ。

 同じ集落に住み、これまで新基地建設反対の法廷闘争をしてきた松田藤子さん(83)から誘われ、参加する背中を押した。集落内の緑風学園に通う孫2人に、戦争につながる基地を残したくない思いで裁判に臨む。

 一連の辺野古訴訟は、国の行為を司法が追認しているように映り、三権分立ではないと感じているが、「裁判所はしっかり中身に入って審理してほしい」と希望を託す。 

(金良孝矢)

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