ガラス戸割られ、能登支援募金箱までも… 那覇で店舗荒らし相次ぐ 今年に入り23件 県警は対策呼び掛け【現場写真あり】


ガラス戸割られ、能登支援募金箱までも… 那覇で店舗荒らし相次ぐ 今年に入り23件 県警は対策呼び掛け【現場写真あり】
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 沖縄県那覇市を中心に県道沿いなどの店舗を狙った窃盗(出店荒らし)事件が相次いでいる。店が閉まった未明の時間帯に無人の店内に侵入したとみられる。那覇署管内で発生した出店荒らしは2023年4月から1年で63件、うち26件は今年に入ってから連続的に被害が確認されている。被害店舗の男性店主は「レジのそばに置いていた能登半島地震支援の募金箱が盗まれた。数万円の被害だが来店者の善意や被災者の気持ちを踏みにじる行為で許せない」と憤る。

 県警は犯人の特定を急ぐとともに、店舗が無人となる時間帯等に防犯対策を講じるよう注意を呼びかけている。

 1月下旬未明、那覇市首里の飲食店でドアガラスが割られ店内のレジスターが盗まれた。売上金は事前に抜いてあったことから被害は最小限にとどまったが、当日は店の休業を余儀なくされた。女性従業員は「まさか自分の店に泥棒が入るとは」と話す。

 2月中旬には、同店から直線距離で1キロ超離れたヘアサロン店で、ガラス戸が割られ店内が荒らされた。発生は午前3時前後とみられる。能登半島地震の募金など現金数万円が盗まれた。男性店主は「腹立たしく悔しい。ましてや募金までも」と感情をあらわにする。

 捜査関係者によると、被害にあった飲食店から数百メートル先の店舗やその周辺の店舗でも、昨年から同様の被害が複数件確認されている。

ガラス戸が割られ募金箱が盗まれた店舗=2月(提供)