旧暦1月20日に五穀豊穣(ほうじょう)や商売繁盛を祈る「2024年じゅり馬まつりパレード」(同実行委員会主催)が17日、那覇市辻と周辺地域で開かれた。これまでもじゅり馬まつりは開催されていたが、パレードは1988年以来36年ぶり。辻周辺の自治体や団体も協力し、旗頭や子どもたちによるエイサーや空手などが披露された。
じゅり馬は、かつて辻遊郭で働いていたじゅりたちが壮麗な衣装に身を包み、木製の馬形を前帯に挟んで「ユイユイユイ」と掛け声を入れながら踊った伝統行事。今回は一般公募で30人の女性らがじゅり役として演舞した。パレードでは、辻と若狭松山、久米による旗頭や、波上宮獅子舞保存会による獅子舞も披露された。
砂川英昭実行委員長によると、80年代後半に那覇市議会が補助金を打ち切り、88年からまつりは中止となった。
しかし、2000年に地域活性化を目的としてまつりを再開。その後、1965年のじゅり馬まつりのパレードを撮影した8ミリフィルムが発見され、映像を見た砂川氏がパレード復活を計画。コロナ禍が落ち着いた23年12月、実行委員会を結成した。
砂川氏は「昭和の頃の規模ではないものの、周辺地域の協力でパレードを開催することができた。今年は『復活元年』だ」と力を込めた。
(玉寄光太)