今後2~3日、大きな地震の発生恐れも 沖縄、13年ぶり「津波警報」 2.6万人避難 


今後2~3日、大きな地震の発生恐れも 沖縄、13年ぶり「津波警報」 2.6万人避難  避難所が設置されたコザ高校に避難するため国道329号を横断する地域の人たち=3日午前10時3分、沖縄市内
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 台湾付近で3日に発生したマグニチュード7・7の地震により与那国町で震度4、石垣市、竹富町で震度3、宮古島市、多良間村で震度2が観測された。宮古島・八重山地方と沖縄本島地方には津波警報が発表され、与那国町久部良と宮古島市平良で最大30センチの津波を観測した。県によると4人がけがをした。県内に津波警報が出るのは東日本大震災以来13年ぶり。

 最初の津波は地震発生から16分後の9時14分、与那国町久部良に到達した。最大波は与那国島久部良で30センチ、石垣港で20センチ、宮古島市平良で30センチ。本島地方への津波はなかった。津波警報は午前10時40分に注意報に切り替わり、正午には注意報も解除された。

 県によると、本部町と浦添市で80~90代の男女2人が高台に避難中に転倒し、頭にけがを負った。那覇市内の小学生1人と浦添市内の中学生1人もけがをした。

 最大で12市町村が32カ所の避難所を開設。琉球新報の調べで、少なくとも約2万6600人が避難した。

 幹線道路などでは大規模な渋滞が発生し、商業施設では臨時休業が相次いだ。交通関係では、那覇空港で航空機の発着を一時停止した。空港事務所によると、那覇空港着の28便、石垣空港着の4便、宮古空港着の3便の合計35便が目的地を変更した。沖縄自動車道で一時通行を制限されたほか、県内バス事業者も全社が一時、運行を見合わせた。

 気象庁は、地震発生から1週間程度、とりわけ今後2~3日程度は規模の大きな地震が発生する恐れがあるとして、引き続き警戒を呼びかけている。 

(吉田健一)