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設計変更承認「国に優しい判決」 代執行取り消し訴訟で学習会 「最高裁、法に基づかず」 弁護団 白充氏が名護で講演


設計変更承認「国に優しい判決」 代執行取り消し訴訟で学習会 「最高裁、法に基づかず」 弁護団 白充氏が名護で講演 代執行の取り消しを求める住民訴訟の内容と意義、課題を伝える辺野古弁護団の白充弁護士=19日、名護市の市営体育館会議室
この記事を書いた人 Avatar photo 玉寄 光太

 ヘリ基地反対協と住民の訴訟原告団・弁護団は19日、辺野古新基地建設に伴う代執行の取り消しを求めた住民訴訟の学習会を、名護市営体育館会議室で開いた。辺野古弁護団の白充(ペクチュン)弁護士が講演し、埋め立て設計変更申請承認の是正指示を巡る昨年9月の最高裁判決は、公有水面埋立法の要件適合性に触れていないと指摘。最高裁は、埋め立てには国であっても県知事の承認が必要と定めた同法を無視しており「法律に基づかず、国以上に国に優しい判決だ」と語気を強めた。

 白弁護士の演題は「辺野古代執行の問題点と『仇討(あだう)ち裁判』の意義」で市民ら約40人が参加した。同日は、辺野古浜テントで座り込みを始めて20周年の節目。

 白弁護士は、代執行の取り消しを求める住民訴訟で、県が被告となっている理由も説明した。国が県の代わりに防衛局に設計変更を承認した場合でも、法律上は訴え先が県となる。そのため、原告団は国を提訴する以上、県に対しても訴えを起こしたという。その上で「未来の世代のためにも頑張りたい」と話した。

 参加した牧瀬茜さんは「戦争につながるものには反対したい。これからも声を上げ続けていく」と語った。

 (玉寄光太)