沖縄総合事務局は25日、復元工事中の首里城正殿を雨風から守るために覆う「素屋根」の内部を一般公開した。普段はガラス越しでしか見られないが、これから始まる漆塗装や瓦ぶきを前に、木肌が見える状態の正殿の屋根や壁部分を間近で見ることができる。多くの県民や観光客が訪れ、木の香りに包まれる素屋根内で、今しか見られない正殿の姿を楽しんだ。26日まで。
正殿の柱や梁(はり)は、金属製のくぎを使わずに切り込みを入れた木をはめていく伝統工法の「木組み」で作られている。27日には首里城正殿の上棟式が実施される。25年度中に赤瓦を設置し、漆やベンガラと呼ばれる赤色顔料で外壁などを塗り、26年秋に正殿全体が完成する予定。
西原町から夫婦で訪れた男性(61)は「こんなに頑丈に作られていてすごい。もう燃えないでほしい」と話した。
(中村優希)