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セクハラ疑惑調査「漏えい」で市議に陳謝要求 南城市議会 副委員長も戒告処分 「論点ずらし」批判の声 沖縄


セクハラ疑惑調査「漏えい」で市議に陳謝要求 南城市議会 副委員長も戒告処分 「論点ずらし」批判の声 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を受けて市議会特別委員会が実施した職員アンケートを巡り、沖縄県南城市議会は6日の臨時会で、中立会派の仲間光枝市議に議場での陳謝を求める懲罰動議を与党などの賛成多数で可決した。「(アンケートを開封した)秘密会の内容を一部マスコミに漏らした」と主張する与党の賛成多数で決めた。傍聴に駆け付けた市民からは、懲罰を優先し、「市長からセクハラ被害」を訴える回答が含まれたアンケート結果の公表を先送りしている議会の姿勢に、「論点ずらしだ」との批判の声が上がった。

 与党側が問題視したのは、「古謝市長からキスをされた」という回答の存在を伝えた5月28日付の本紙報道。昨年12月に疑惑が表面化して以降、追及の中心にいた仲間市議を「情報漏えい元」と決めつけ、懲罰に踏み切った。

 また、6日の臨時会では、5月31日の特別委で「記述はありました。複数ありました」と本紙報道を認めた銘苅哲次副委員長への戒告処分を可決した。銘苅氏の懲罰動議は野党・中立側が出していた。採決は7日未明に行われた。

 臨時会は6日午前10時に開会し、午後11時を過ぎても「懲罰」の議論が続いた。傍聴した市民は「被害の訴えに向き合っていない」と批判した。特別委は6月定例会でのアンケート結果公表を目指しているが、分析作業は来週以降になる。 

(南彰、普天間伊織)