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川田さん親子の芸能資料、琉大に寄贈 1920年代の写真など100点


川田さん親子の芸能資料、琉大に寄贈 1920年代の写真など100点 川田禮子さん、川田松夫さんの資料群を前に並ぶ親族と関係者ら=10日、西原町の琉球大学付属図書館
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉手苅 友也

 戦前から沖縄と東京で活動した、琉球舞踊の冠船流(かんせんりゅう)の家元・川田禮子さんと、その父で琉球古典音楽家の故・川田松夫さんの所蔵する琉球芸能関連資料群の贈呈式が10日、琉球大学付属図書館で開かれた。資料群は電子化して記録、保存するデジタルアーカイブ化なども取り入れて今後、公開を予定している。

 資料群には古い時代で1920年代の写真から、最近では2005年の公演パンフレットがある。琉球舞踊家の渡嘉敷守良さんが禮子さんに送った冠船舞踊正統流の免許証や、冠船流川田琉球舞踊団の機関誌全33号のほか、松夫さんのレコード35枚など100点以上が寄贈された。

 式には川田両氏の親族や付属図書館の関係者らが出席し、禮子さんの長女裕美子さんから同館の東矢光代館長に資料を贈呈した。

(嘉手苅友也)

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