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「対馬丸」の悲劇、ハワイに伝える 記念会がオンライン交流 沖縄


「対馬丸」の悲劇、ハワイに伝える 記念会がオンライン交流 沖縄 米ハワイで開かれた慰霊の日の集会にオンライン参加する高良政勝代表理事(右)、外間邦子常務理事(左)ら=24日、那覇市の対馬丸記念館(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 前森 智香子

 米潜水艦に撃沈された1944年8月の対馬丸事件の悲劇を伝えようと、遺族らで構成する対馬丸記念会は24日、米ハワイで県系人らが開いた慰霊の日の集会にオンラインで参加した。

 対馬丸に乗船し、家族9人を亡くした高良政勝代表理事(84)が自身の体験を語り「戦争で最も犠牲になるのは子どもたちだ」と、平和の尊さを訴えた。

 記念会がハワイでの慰霊の日の集会にオンライン参加したのは初めて。ハワイの県系人による琉球芸能団「御冠船(うくゎんしん)歌舞団」のメンバーから誘いを受け、高良代表理事や外間邦子常務理事、渡口眞常副理事長、対馬丸記念館の平良次子館長が出席した。

 集会では御冠船歌舞団のメンバーが「艦砲ぬ喰ぇー残さー」を披露したほか、県系人が家族の沖縄戦の体験を語るなどし、平和の尊さを考える時間を共有した。高良代表理事は「海を隔てた土地で沖縄のことを忘れずに語り継いでくれていることに、深く感銘を受けた」と述べた。

 対馬丸事件は、疎開する児童を含む1484人(氏名判明分)が犠牲となった。対馬丸を攻撃した潜水艦ボーフィン号は「真珠湾の復讐(ふくしゅう)者」とも呼ばれ、ハワイで展示されている。

 (前森智香子)