施設長が「保育士代わり」常態化か 浦添市は補助金減額 社会福祉法人の系列園 沖縄


施設長が「保育士代わり」常態化か 浦添市は補助金減額 社会福祉法人の系列園 沖縄 浦添市役所(資料写真)
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 【浦添】社会福祉法人の関連会社が運営する浦添市の園で、保育士配置基準を満たすために施設長が現場保育士として働く状況が常態化していたことが、8日までに分かった。市は、施設長分として加算した2024年4~6月分の補助金約120万円(月約40万円)を、同園への7月給付分の補助金から差し引いた。

 市によると、補助金を差し引かれたのは小規模認可保育園。同園の職員配置表上、24年4~6月に保育士登録した女性が在宅勤務していたため、女性に代わり施設長が働き、保育士配置基準を満たす形にしていた。女性の保育士登録は22年度もあり、市は同年度の施設長配置加算分の補助金も、返還を求める方針。

 県や浦添市などが5月に、職員配置表などを元に園の職員らに実施した聞き取り調査をきっかけに、女性に代わり施設長が働いている状況が発覚した。

 理事長は本紙の取材に、「施設長の加算分にまで考えが至らなかった。不正の意図はない」と話した。その上で「女性は在宅で、現場の制作物や資料作成の手伝いをしていた。(女性に)在籍を認めたものの、在宅を認めたわけではないが、一身上の都合でこられない職員を排除できなかった。(申請を)誤り、支給された補助金は速やかに返金したい」と答えた。

  (藤村謙吾)