沖縄キリスト教学院大学の学生でつくるチーム「Ladybird(レディーバード)」は14日、「ジェンダーレスで生理について考える」をテーマにしたイベントを西原町翁長の同大学で開いた。学生などが講義したほか、産婦人科医の深津真弓さんが、体や性に関する無料相談の場を設けた。
同チームは、県内の小中学校で、生理に関する出前授業や大学内へのナプキン無料設置などに取り組んでいる。男女を分けずに授業をすることで生理の話題をタブー視する風潮をなくそうとしている。
今回のイベントでは出前授業を初めて一般向けに実施した。参加者らは経血に見立てた液体を昼用と夜用それぞれのナプキンにかけるなどして生理を体験した。台湾など外国では、男性が女性に生理用品をプレゼントすることもあるといい、講師の学生の一人は「生理は恥ずかしいことではない」と話した。
授業では生理の貧困についても触れた。チームの調査では、生理用品をトイレットペーパーなど別の物で代用したことがある人が回答者の半数いた。経済的理由の他に、父子家庭で親に相談しづらいことや、男性店員の目が気になり生理用品が買えなかったなどの回答があった。
代表で4年次の天願希珠南さん(21)は「男女で生理について話せる社会を目指して授業をしている。今後も活動を広げていきたい」と話した。
孫と一緒に参加した女性(82)=浦添市=は、学生時代は脱脂綿とチラシを使って生理に対応していたが、血を吸収せず漏れることが常だったという。「ナプキンなんてない時代で周りもそうしていた。いすに浅く座ったりしていた」と振り返る。
小学4年生の孫が学校で生理について学び始めたといい「どう教えたらいいか戸惑っていたので良いきっかけになった」と話した。孫の女児(10)は「生理は恥ずかしいことではないと知った」と学んだ様子だった。
初めてナプキンを触ったという同大学2年の上原彪希(ひょうま)さん(19)は「生理は女性だけの問題でなく、男性のサポートも必要だと思った」と話した。
(中村優希)