国指定重要無形文化財「組踊音楽歌三線」人間国宝で、安冨祖流絃聲会師範の西江喜春さんの第4回独演会「歩(あゆ)でぃちゃる一道(ちゅみち)」(同実行委員会主催、琉球新報社など共催)が25日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれた。組踊「銘苅子」で歌三線を一手に担い、熟練した至芸を披露した。
大入り満員の観客に迎えられ、斉唱「かぎやで風節・揚作田節・よらてく節」で華やかに幕開け。門下生を中心に独唱や舞踊を披露した。
組踊「銘苅子」は、国指定重要無形文化財「琉球古典音楽」人間国宝の大湾清之さんが笛、同「組踊音楽太鼓」人間国宝の比嘉聰さんが太鼓を務めた。西江さんは、母と子の悲しい別れを表現する「東江節(アーキー)」で、伸びやかで情感たっぷりの歌声を聞かせた。
(田吹遥子)