国頭村で、本島北部地域では生息していないシカの目撃が相次いでいる。
21~23日、同村謝敷の県道2号や奥与那林道で雄1頭が目撃されている。環境省やんばる自然保護官事務所の担当者は「見つけても近づかないでほしい」と呼び掛けている。
担当者によると、10~11月は雄のシカは繁殖期に入るため気性が荒くなるという。シカが定着すると樹皮を削ったり、感染症を持ち込んだりする可能性があり、生態系への影響が危惧される。担当者は「飛び出してくることもあるので、車の運転には気をつけて。見かけても近づかないでほしい」と話した。
23日、環境省と県、村、名護署、林野庁森林管理署、北部国道事務所は対応を確認した。24日から、北部地域の国道や県道に設置された電光掲示板で注意喚起を呼び掛けている。
担当者は「見かけた人は、決して近づかずに国頭村役場や名護署などに通報してほしい」と述べた。
(玉寄光太)