古謝景春南城市長のセクハラ疑惑で、古謝市長の運転手を務めていた女性による被害申告に対して、県警は5日、古謝市長を強制わいせつ容疑で那覇地検に書類送致した。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。地検が今後、起訴するかどうかを判断する。
書類送検容疑は2022年12月9日夜、南城市内を走行中の公用車の車内で古謝市長が元運転手の女性にわいせつな行為をした疑い。女性は胸を触られたと訴えていた。
県警によると、22年12月中旬に女性から相談を受け、古謝市長や関係者への事情聴取や実況見分などの捜査を進めてきた。
一方、県警は5日、女性の被害申告が虚偽告訴だとする古謝市長の家族からの訴えについても、地検に書類を送付した。
女性が訴えた事実を認定したため虚偽告訴には当たらないと判断し、女性の起訴は求めなかった。
女性から被害相談を受けて約2年が経過しようとする中での書類送検について、県警は「2人だけの車内で発生した事案の特性を踏まえて、慎重に捜査した」と説明した。
女性は市と委託契約を結び、22年8月~同12月に古謝市長の運転手を務めていた。24年2月、業務中に古謝市長から性的発言も含めたセクハラを受けたとして、市長と市に対して慰謝料などを求める民事訴訟を那覇地裁に起こした。
古謝市長はセクハラ疑惑が表面化した23年12月以降、議会答弁や取材などで、疑惑を一貫して否定している。
古謝景春南城市長は5日、秘書を通して「これまで通り疑惑に関する内容を否認するとともに引き続き無実を証明していく」とコメントした。