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セクハラ疑惑「被害の深刻さを理解して」 元運転手の女性が心境語る 南城市長強制わいせつ容疑で書類送検【コメント全文】


セクハラ疑惑「被害の深刻さを理解して」 元運転手の女性が心境語る 南城市長強制わいせつ容疑で書類送検【コメント全文】 イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を巡り、沖縄県警が5日、疑惑の発端となった元運転手の女性に対する強制わいせつ容疑で古謝市長を那覇地検に書類送検した。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。古謝市長は秘書を通して「これまで通り疑惑に関する内容を否認するとともに引き続き無実を証明していく」とコメントしたが、女性は「今でも外を歩くのが怖いくらい。被害の深刻さを理解して欲しい」と心境をつづったコメントを寄せた。コメントの全文は以下の通り。

<コメント全文>

 本日、古謝市長が強制わいせつ容疑で書類送検されたと聞きました。これまで何度も事情聴取を受けながら早く処罰してほしいと願ってきました。時間がかかりましたが、ようやく送検されたのかという思いです。

 古謝市長は問題発覚後、市議会や支援者らの集まり、自らのSNSなどで、私の家族関係を含めた個人情報を明らかにしたり、事実に反するうわさを流したりしてきました。市長は探偵を雇ったことをほのめかし、日常生活さえも周囲の目を気にしながら暮らさなければならない状況が続いてきました。今でも外を歩くのが怖いくらいです。このような被害の深刻さを理解して欲しいです。

 とくに、市長家族が「政治的背景に対する疑念がある」などと事実に反することに基づく刑事告発と記者会見を行い、「虚偽告訴」という言葉が一人歩きしたことは、「うそつき」呼ばわりされているようで、とても苦しかったです。この告発は、家族ぐるみで性犯罪の被害を受けた私を冒とくするもので許せません。私の家族もつらい思いをして我慢しています。県警の捜査で「虚偽告訴にあたらない」と判断されたことは当然です。

 最初に被害申告したときに、市が誠実に調査をしていれば、今回のような事態にならなかったでしょう。それにもかかわらず、市側は「裁判で決着する」という市長の意見に沿って、第三者を入れた調査を拒み、私の業務委託契約まで一方的に解除しました。被害を申告した私は仕事を奪われ、市長はそのまま仕事を続けています。何度も心が折れそうになりました。

 性犯罪の被害を訴えることも大変なのに、勇気を持って訴えたら対応されず、逆に誹謗中傷され苦しい思いをしてきました。このような状況では、被害にあった人が声をあげられなくなります。そのことを社会全体で考えて欲しいと思います。