古謝景春南城市長が県警から起訴を求める意見を付けられて強制わいせつ容疑で那覇地検に書類送検されたことを受け、南城市議会の中立・野党の市議は6日、古謝市長に辞職要求をする方向で調整に入った。市長は続投する考えだが、与党市議の一部からも「県警が起訴を求める意見を付けて書類送検した事実は大変重い」と深刻に受け止める意見が出ている。
古謝市長のセクハラ疑惑の解明に取り組んできた中立・野党の7市議は6日朝、中村直哉議長宛てに、古謝市長の辞職勧告決議について議論するため、同日夜の議会報告会終了後に全員協議会を開くよう求める文書を提出した。
中村議長から全員協議会の開催は時間的に厳しいという説明があり、中立・野党の会派間で協議。市長が市政の混乱を招いたことなどを重くみて、市長に辞職要求を申し入れることを決めた。
宮城尚子市議は「市長は被害者や職員、市民に適切な対応をせず、議会でも虚偽答弁をした。一日も早い辞職を求める」と本紙の取材に語った。
古謝市長を支える与党会派のゆまぢり会と会派ニライ・カナイは「辞職を求める必要性は現時点ではない」(新里嘉市議)と状況を見守る考えだ。
ただ、与党内でも公明党の銘苅哲次市議は「県警が起訴を求める厳重処分の意見を付けて書類送検をした事実は大変に重い」と指摘。「起訴となればしかるべき決断をしなければならない」と語った。
古謝市長は6日、秘書を通じて「辞職するかしないかという質問には答えない」とした上で、「現在、南城市のみならず、ごみ処理施設など南部地域全体における喫緊の課題解決に向けての取り組みが進んでいることから、今はこれらの課題を解決することが最優先だと考えている」とコメントし、職務を継続する意思を強調した。
(普天間伊織、南彰)