【宮古島】宮古の住民54人が台湾の先住民に殺害された報復として、1874年5月に明治政府が台湾に軍事侵攻し、先住民を制圧した「牡丹社事件」から150年がたったことなどを受け、宮古島市は7日、市平良のカママ嶺公園に建立されている「愛と和平の記念碑」前で式典を開催した。市を訪れている台湾・牡丹郷の訪問団も参加し、今後も相互交流が深まるように祈願した。
同記念碑は、和解に向けて未来志向の友好関係を築くことを目的に、牡丹社が2007年に市へ寄贈した。
式典では、牡丹郷の霊媒師「プリガウ」が先祖や土地の神に今後の交流が深まるように祈願した。パイワン族の伝統にならい、座喜味一幸市長と牡丹郷の潘壮志(はんそうし)郷長が同時にコップの酒を飲む「連杯」を行い、抱擁した。
式典であいさつした座喜味市長は「式典は、和解の努力に向けた今日までの歩みを、また新たに語り継いでいく契機になった」と開催を喜んだ。
潘郷長は「双方の対話と交流を通じ、今後も関係を深めお互いの伝統と文化を理解し、友情と発展を促進していきたい」と語った。