市民が意見や要望を議会に伝える陳情について、市町村の議会ごとに取り扱い方が異なり、実質的に審議されるかどうかに影響していることが分かった。議長判断で審議せずに議員に内容を伝達する程度にとどまっていたり、審議入りに高いハードルを設けていたりする例があった。
読者から「同じ内容の陳情を出しても、審議されるかどうかに違いがある。どうしてなのか」との疑問が寄せられ、琉球新報は11日までに県内41市町村の議会事務局へアンケートを実施した。
議会改革などを通じて原則的に全ての陳情を審議している議会がある一方、議会運営委員会で全会一致とならなければ審議せず、処理を終えている議会もあった。
識者は「審議されず、結論も出ないというのでは、住民の声を反映させるためのせっかくの制度が十分に活用できていないと言える」と指摘している。
(古川峻)