沖縄・北谷町議会、米軍無人機に抗議 事故原因の公表なく無期限配備に「憤り」


沖縄・北谷町議会、米軍無人機に抗議 事故原因の公表なく無期限配備に「憤り」 米軍の無人機MQ9の配備計画を巡り、賛成多数で抗議決議・意見書を可決した北谷町議会=13日午後3時14分、北谷町議会
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 【北谷】米軍が武器搭載可能な無人機MQ9を嘉手納基地に配備していること巡り、北谷町議会(仲地泰夫議長)は13日の臨時会で、計画に抗議する決議・意見書を賛成多数(賛成16、反対1、欠席1人)で可決した。具体的な基地負担軽減策が示されない中での無期限配備は基地機能強化につながるとし、配備中止を含め計画見直しを図るよう求めた。


 計画に抗議する決議は嘉手納町議会に続いて2例目。海上自衛隊鹿屋航空基地で滑走路を逸脱して地上施設に接触した事故の原因を速やかに公表することや、日米地位協定の抜本的な改定などを求めた。


 町議会基地対策特別委員会の照屋正治委員長は「事故原因が公表されない中での配備には強い憤りを禁じ得ない。無期限配備は基地機能強化につながり到底容認できるものではない」とした。


 反対討論に立った又吉朋和氏は、鹿屋での事故に触れ、嘉手納基地は鹿屋と比べ滑走路が長く、オーバーランの心配はないと強調した。「MQ9は情報収集などの目的で運用される無人機と聞いている。嘉手納基地の機能強化や周辺住民の負担にはならない」と決議に反対した。


 MQ9は鹿屋航空基地から嘉手納基地に移転が完了し、運用が開始されている。13日現在、同基地に6機が配備されている。(石井恵理菜)