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北谷・嘉手納の町長、土地全域の「特別注視」に懸念 不動産会社から問い合わせも 土地規制法の区域指定 沖縄


北谷・嘉手納の町長、土地全域の「特別注視」に懸念 不動産会社から問い合わせも 土地規制法の区域指定 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 石井 恵理菜

 【北谷・嘉手納】土地利用規制法の区域指定を巡り、北谷町と嘉手納町の米軍基地を除く全ての区域が「特別注視区域」に含まれることを受けて1日、両首長が本紙の取材に答えた。住民などに影響が生じないよう求めた。

 北谷町は1月31日に、内閣府に意見書を提出した。本制度の目的や罰則、区域詳細の周知などを求めた。特別注視区域は一定面積以上の土地の売買で事前届け出が義務化されることから、渡久地政志町長は「経済活動に懸念が生じる」と話す。実際、不動産会社からどのような手続きが必要になるか町に問い合わせがあるという。渡久地町長は「住民等へ不利益や日常生活、事業活動に影響が生じないよう配慮し、厳格な運用を行ってほしい」と求めた。

 嘉手納町の當山宏町長は、米軍基地によって航空機騒音などの基地問題や住宅不足など街づくりに課題を抱えていると強調。その上で「住民の基地負担軽減が進まない中での特別注視区域への指定は、さらなる負担の増加となる」とし、国に地域の実情を最大限加味して法の運用を行うよう求めた。

 (石井恵理菜)