PFAS数値を速やかに公表へ 中部水源の取水再開で利用者の懸念を考慮 渇水協が対応を確認


PFAS数値を速やかに公表へ 中部水源の取水再開で利用者の懸念を考慮 渇水協が対応を確認 中部水源からの取水再開などについて情報を共有する沖縄渇水対策連絡協議会=8日、那覇市の沖縄総合事務局
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 少雨傾向により本島内11ダムの貯水率が低下していることを受け、沖縄渇水対策連絡協議会が8日に会合を開き、県企業局が有機フッ素化合物(PFAS)汚染対策で停止していた中部水源からの取水を、11日にも再開すると説明した。県民にはPFAS汚染への懸念があることから、利用者が安心して使えるように、検査結果の数値を速やかに公表することなどを確認した。

 8日午前0時時点の貯水率は50.9%で、平年値に比べ26.6ポイント低い。沖縄気象台の予報では2~4月は平年並みか平年より多い降水量とされるが、もともと平年でも4月までは降水量が少ないため、楽観視できない状態にある。

 会議では、中部水源からの取水再開の方針に対して参加者から異論はなかった。協議会の会長を務める河南正幸沖縄総合事務局次長は「ダム貯水率は依然として厳しい。引き続き水を利用する皆さまには節水への協力をお願いしたい」と話した。

 企業局からの水の供給を受けていない離島の状況と取りまとめている県保健医療部は、久米島と座間味島で渇水が懸念されると報告した。久米島では儀間ダムの貯水率が43.8%となっており、今後、30%を下回りそうな場合は農業用の山城池からの取水を検討しているとした。

 (沖田有吾)