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国、サンゴ採捕求め指示 辺野古 23日期限、県は承認の方向


国、サンゴ採捕求め指示 辺野古 23日期限、県は承認の方向 名護市辺野古の新基地建設現場
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、坂本哲志農水相は17日、大浦湾側に生息するサンゴ類の採捕を23日までに許可するよう玉城デニー知事に指示する文書を県に発送した。新型コロナに感染し、休養中の玉城知事は18日に公務に復帰する。サンゴ採捕について週明けに最終判断を示す方針。関係者によると、承認する方向で調整を進めている。

 県はサンゴ類採捕の勧告を受けていたが、期限の16日、農水相に対し、許可処分に向けた手続きを進める意向を示しつつ「期限までに許可を行うことは困難」と回答した。県が許可しなかったことに対して国は次の段階となる指示を出した。

 指示に従わなかった場合は、国が県に代わって強制的に手続きを行う「代執行」に向けた訴訟を提起する見込みだが、県関係者は、サンゴ類の採捕を巡る訴訟で最高裁が県の上告を受理せず、県の敗訴が確定していることを踏まえ「(承認しない)可能性は少ない」としている。

 (新垣若菜、明真南斗)