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米兵性的暴行や安和ダンプ事故に質問集中 県議選後、初の代表・一般質問を振り返る 沖縄


米兵性的暴行や安和ダンプ事故に質問集中 県議選後、初の代表・一般質問を振り返る 沖縄 改選後初の定例会一般質問で執行部の答弁を聞く県議ら=16日、県議会本会議場
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 県議選の後、初めて行われた県議会6月定例会の代表・一般質問は、18日までの6日間の日程を終えた。米兵による性的暴行事件や名護市安和の新基地建設抗議現場でのダンプ車との死傷事故の対応、玉城デニー知事が5月下旬に発表した中学生の給食費無償化支援事業などに多くの質問が集まった。

 選挙後に相次いで発覚した米兵による性的暴行事件について、与党を中心に多くの議員が取り上げた。

 発生や起訴について、県警や外務省から県に対する連絡がなく、通報体制が機能していなかった点を追及したほか、沖縄の過重な基地負担という構造的な背景があると指摘する声も出た。

 玉城知事は年内に訪米する意向を示し「沖縄の現状と課題解決のための根本的な取り組みを強く要請したい」として、米側に直接、事件の再発防止を徹底するよう求める考えを明らかにした。

 選挙で公認候補20人が全員当選した自民は、代表質問初日トップの島袋大氏が「玉城県政に対して県民がノーを突きつけたこの事実は誰にも否定のしようがなく、民意は決して揺るがないものだ」と勝利の意義を強調してスタートした。

 名護市安和での基地建設に抗議する女性と警備員の男性の死傷事故について、島袋氏は「安全確保で県として協力してこなかったことに責任を感じていないのか」とただした。玉城知事は事故の発生について「県民の安全に責任を持つ者として極めて遺憾に思っている」とし「事故原因については県警で検証中で、状況を注視していきたい」と答えた。

 給食費の無償化支援事業については、5月24日の会見で発表されるまでの経緯などに関する質問が出た。

 6日間合計で800回を超えた執行部側の答弁回数(再質問除く)のうち、ダンプ事故などの質問が集中したことから、土木建築部長の答弁が最も多かった。通常の定例会は基地問題などを所管する知事公室長の答弁が最も多いという。給食費無償化支援事業や米兵事件の情報伝達問題の質問も多く、教育長や県警本部長の答弁も従来と比べて増加した。

 (沖田有吾)