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【地図あり】石垣駐屯地、1.5倍に拡張 八重山農高の演習林に隣接か 防衛省が計画 アセス実施せず 


【地図あり】石垣駐屯地、1.5倍に拡張 八重山農高の演習林に隣接か 防衛省が計画 アセス実施せず 
この記事を書いた人 アバター画像 照屋 大哲

 【石垣】防衛省による陸上自衛隊石垣駐屯地の施設拡大について、取得を予定している面積が21万平方メートル(21ヘクタール)であることが21日、分かった。現在の石垣駐屯地は47万平方メートルで、計画通りに取得されれば約1・5倍となる。拡張予定地の面積が明らかになるのは初めてとみられる。

 野党国会議員でつくる沖縄等米軍基地問題議員懇談会が同日、駐屯地を視察した際に沖縄防衛局の伊藤晋哉局長から説明を受けた。

 議員団は拡張予定地が訓練場として使用されることを踏まえ、訓練場整備計画の「全容、建設工程、環境影響評価アセスの実施」などを質問していた。

 これに答える形で、伊藤局長は地図を用いて「西側の21ヘクタールを取得予定」で、現段階で取得済みと未取得の用地があると説明。環境影響評価(アセスメント)に関する県条例は、20ヘクタール以上の土地造成を伴う事業にアセス実施を定めているが、アセスは実施しないとの見解を示したという。

 西側の用地取得を巡っては、3月下旬から測量調査が始まっていた。

 取得予定地の一部は県立八重山農林高校の演習林に隣接している可能性があり、拡張されれば、演習林内の牛の放牧地に近くなるなど影響が懸念されている。

 拡張して整備された訓練施設では、米軍との共同訓練が実施される可能性もある。

 県選出の野党国会議員、社民の福島瑞穂党首、立民の近藤昭一衆院議員らの議員団は22日に与那国駐屯地などを視察する。

(照屋大哲)