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大浦湾、くい打ち試験が終了 20日にも護岸工事開始 辺野古新基地工事 沖縄・名護


大浦湾、くい打ち試験が終了 20日にも護岸工事開始 辺野古新基地工事 沖縄・名護 護岸工事に使うとみられる金属製のくいを載せた大型船=6日、名護市の大浦湾(沖縄ドローンプロジェクト提供、小型無人機で撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は大浦湾側で7月初旬から始めていたくい打ち試験の作業を15日までに終了した。試験終了を踏まえ、20日にも護岸工事を始める見通し。大浦湾側で設計変更に基づく本体工事は初となる。一方、県は15日に事前協議の7回目の質問を防衛局に送った。協議が調うまでは着工しないよう改めて求めた。

 くい打ち試験を実施していたのは、埋め立て予定地北側の「A護岸」を整備する海域。工事手順を確かめながら金属でできた複数のくいを海底に打ち込んで引き抜いた。防衛省は琉球新報の取材に「今後予定しているくい打ちの手順を確認できた」と答えた。15日現在、県に試験終了の連絡は届いていない。

 防衛局は大型サンゴを移植する前にくい打ち試験を始めたことで、作業船のアンカーチェーンで大型サンゴを損傷させた。作業現場周辺から汚濁防止膜を越えて濁りが流出しているとみられる様子も目撃された。

 防衛省は当初8月1日から護岸工事を開始すると県に通告していたが、台風の影響などで作業が遅れて着工日を延期した。大浦湾では、護岸造成に使うくいを載せた大型船が確認されている。県と防衛省は環境保全などについて事前協議を続けてきた。県はまだ協議中との立場で、15日に送った7回目の質問では、環境保全対策などに関する18項目について説明を求めている。 

(明真南斗、與那原采恵)