在日米軍が基地外での兵士の行動などを規制する「リバティー制度」を見直したことを巡り、海兵隊は飲酒できる施設への出入りや基地外の公共の場で飲酒が禁止される時間帯に変更がないことが2日、外務省などへの取材で分かった。
海兵隊は2023年末に示した独自規制で、午前1時から5時までの間は飲酒できる施設への立ち入りや公共の場での飲酒を禁止していた。
一方、23年末からこれまでの間も、飲酒運転容疑による海兵隊員の逮捕、性的暴行事件が発生していた。リバティー制度見直しの実効性が問われそうだ。
在日米軍によるリバティー制度見直しは、相次ぐ米兵による性的暴行事件を受けた対応で、1日付で新たな規制が発効した。性的暴行防止のための隊員教育など司令官の監督責任が新たに明記された。在沖米軍人は6割が海兵隊員とされる。今回の制度見直しは、海兵隊が独自に実施していた規制を他の軍種へも拡大した格好だ。
岩屋毅外相は2日の就任会見で「米側のコミットメント(関与)については評価したい。着実に実施されるよう米側に働き掛けていきたい」と述べた。
(明真南斗)