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「確認しないから、なめられる」 米軍の飲酒検問の実績、防衛省は把握せず 性的暴行続発の再発防止策 沖縄


「確認しないから、なめられる」 米軍の飲酒検問の実績、防衛省は把握せず 性的暴行続発の再発防止策 沖縄 防衛省(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】相次ぐ米兵性的暴行事件を受けて米軍が再発防止策として実施しているとする週末の飲酒検問について、米軍関係の事件対応を担当する防衛省在日米軍協力課が米軍から検問実績の報告を受けていないことが13日、分かった。米兵の事件に抗議する集会を毎年開いている団体「基地・軍隊はいらない4・29集会実行委員会」の政府交渉で担当者が明らかにした。

 飲酒検問の実績を把握できていないことに対し、政府交渉の参加者側から「きちんと確認しないから米軍になめられる」などと指摘する声が上がった。

 昨年12月の米兵少女誘拐暴行事件が表沙汰となった後、米側は勤務時間外の行動を規制する「リバティー制度」の見直しや、基地を出入りする兵士に対する飲酒検問の強化、新たな協議の枠組み「フォーラム」の創設、県警と米軍の合同パトロールの提案といった対策を相次いで打ち出していた。実施が確認されているのは飲酒検問の強化のみだったが、実績は把握できていないことが露呈した。

 政府交渉には約230人(主催者発表)が参加。政府側は警察庁や法務省、外務省、防衛省の担当者が出席した。

 (明真南斗)