【東京】中谷元・防衛相は2日の就任会見で、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について「現状の案に基づいて埋め立てを続けていくことがベスト」と語った。2020年に玉城デニー知事と会談し、軍民共用案や自衛隊との共同使用案を提案した経緯がある。就任会見では「混乱なく進めていくために」これらの案は含めずに現行計画を推進する考えを示した。
玉城知事との面談について「早急に話に行って理解と納得と共感が得られるように努力していきたい」と述べた。
前回の防衛相在任中の16年に発生した米軍属女性暴行殺人事件について問われ、再発防止の取り組みとして日米地位協定の軍属補足協定締結を挙げた。軍属補足協定を巡っては、締結後も軍属数は増えており、実効性が疑問視されている。また、補足協定の内容を巡り、中谷氏は「日本で軍属が起こした犯罪については日本人と同様に取り調べることになる」などと誤った説明をし、修正した。
地位協定の改定については「これからの話だ」と述べた。石破茂首相がたびたび言及する米国への自衛隊施設整備案は「幅広いオプション(選択肢)の中で検討している」と述べた。
石破首相からの指示九つのうち一つが「沖縄の問題」と紹介し、普天間飛行場移設を含む米軍再編を進める考えを示した。
(明真南斗)