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母校のコザ小に三線5丁を寄贈 卒業生の外間さん 放課後に響く音色 沖縄市


母校のコザ小に三線5丁を寄贈 卒業生の外間さん 放課後に響く音色 沖縄市 三線5丁を寄贈した外間哲雄さん(後列左から4人目)を囲んで笑顔があふれる児童ら=17日、沖縄市立コザ小学校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【沖縄】沖縄市立コザ小学校(永川幸徳校長)の放課後三線教室に17日、同校出身の外間哲雄さん(75)が新品の三線5丁を贈り、練習に励む子どもたちを喜ばせた。

 三線教室は市教育委員会が児童の放課後の居場所づくりとして市内全小学校で取り組んでいる事業。同校で開設された三線教室は今年で16年目を迎える。

 しかし、三線の数が常に不足しているという課題があった。同校の協力要請を受け、沖縄市センター自治会(松田健治会長)が自治会だよりで家庭の“休眠三線”の寄贈を呼びかけた。同時に父が三線師匠だったという外間さんに声かけをしたところ「母校のためなら」と快諾した。

 児童の関心は高く本年度は31人が教室に加入。17日に三線教室の開級式に併せて贈呈式が開かれ、発足以来指導している西村正吉さん(82)=野村流音楽協会師範=や父母ら関係者40人余が出席した。

 新品の三線は外間さんが部員代表5人に手渡し、「三線文化を懸命に学んでください」と激励。部員は新品の三線を宝物のように触れて喜んだ。練習は水、金の週2回。教室を卒業した人から教師免許の取得者も出ているという。

 永川校長はあいさつで「母校に対する大先輩の応援だ。また三線修理に市内の専門店が無料で協力している」と感謝した。

 三線教室は校外イベントにも積極的に参加。松田会長は「地域行事盛り上げの主役にもなっている」と活発な活動に期待を寄せた。

 (岸本健通信員)