スイスイ走る「軽便鉄道」アニメで再現、SNSで話題 再生10万超え 与那原駅舎展示資料館 沖縄


スイスイ走る「軽便鉄道」アニメで再現、SNSで話題 再生10万超え 与那原駅舎展示資料館 沖縄 与那原町の軽便与那原駅舎展示資料館がSNSに投稿した路線アニメーションの一場面
この記事を書いた人 Avatar photo 普天間 伊織

 「沖縄県鉄道がどこを走っていたか、アニメ作ったからみんな見て!」

 与那原町の軽便与那原駅舎展示資料館がSNSに投稿した戦前の路線を再現したアニメーションが話題になっている。X(旧ツイッター)では1週間で10万回以上再生されている。担当者は「こんなに反響があるとは」と驚いている。

 軽便与那原駅舎展示資料館は、約80年前まで沖縄を走っていた軽便鉄道の歴史や資料などを展示している。アニメーションを作成したのは同館学芸員の喜納大作さん。「沖縄にも鉄道が走り、県民に親しまれていたことを若い世代にも知ってほしい」と、アプリを使って当時の路線を再現した。

来館を呼びかける学芸員の喜納大作さん=5月26日、与那原町の軽便与那原駅舎展示資料館

 与那原線(9.4キロメートル)、嘉手納線(23.6キロメートル)、糸満線(18.3キロメートル)に加え、糸満から古波蔵で乗り換えて嘉手納まで行く39キロの道のりも公開した。

 同館は当時の路線図をモチーフにしたクリアファイルや鉄道のロゴが入った缶バッジなどのオリジナルグッズを制作、販売するなど、幅広い世代に県鉄道の歴史を普及するための活動をしている。タブレットをかざして当時の駅舎の様子をバーチャル体験できる「与那原駅舎AR」など、デジタル技術も導入している。

 喜納さんは「戦争で線路が破壊されるまでは沖縄にも鉄道が走っていた。写真や映像を通して歴史を身近に感じてほしい」と話した。 

(普天間伊織)